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煮詰まるという言葉の誤用『行き詰まるという意味ではない』

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 煮詰まるの本来の意味・誤っている意味・対義語・例文・使い方・世論調査について簡潔にまとめてみました。

 

 

 

 

「煮詰まる」の本来の意味・誤っている意味・対義語

 

○十分に議論や検討などが進み、結論を出せる段階に近づく。煮えて水分がなくなる。
×結論が出せない状態。新しい展開が期待できない状態。

 ×の意味に近い言葉は、行き詰まる・にっちもさっちもいかない。

 「生煮え」には議論・検討が不十分という意味もあるので、「煮詰まる」の対義語になります。

 

「煮詰まる」を使った例文

 

○議論が煮詰まってきたので、もう少ししたら決を採ろうと思う。
○会議の進行役をまかせた部下が、「煮詰まってきました」というので安心して一息ついた。
×会議がうまく進行しなかったので、上司に「煮詰まってきました」と泣く泣く伝えた。
×私が受験勉強に明け暮れていた時、母はよく「煮詰まったら休息をとらないとダメだよ」と声をかけてくれた。

 

「煮詰まる」の使い方

 

 仕事の進捗状況が芳しくない時や、議論で中々結論が出ない時に、よく誤って使われる言葉です。
 「煮詰まる」と「行き詰まる」の語感が似ている事や、料理の焦げ付きや味付けの失敗を連想した事から、×の意味が定着していったのかもしれません。

 

 煮詰まるのように、正用か誤用かで意味が180度変わってくる言葉は厄介ですね。感覚的に使っていると、真逆の意味で伝わってしまう可能性があります。
 相手の伝えたい事がうまく読みとれない場合は、面倒でも確認を取った方がいいでしょう。反対に自分が「煮詰まる」を使う場合は、「進捗状況は芳しいです」や「もうそろそろ結論が出せそうです」などの言葉を付け加えると、相手を誤解させずに済むと思います。

 

「煮詰まる」の誤用に関する世論調査

 

 国語に関する世論調査(平成25年度)では、○の意味で使用した人が51%だったのに対し、×の意味で使用した人は40%もいました。
 また、30代以下の世代では×、50代以上の世代では○の意味で使っているという調査結果もあります(平成19年の国語に関する世論調査)。

 

 最近では、×の意味を載せる辞書が徐々に増えてきたため、いずれ「行き詰まる」という使い方も正用になるかもしれません。

 

まとめ

 

ポイント

・煮詰まるの本来の意味は、「十分に議論や検討などが進み、結論を出せる段階に近づく。煮えて水分がなくなる」

・「結論が出せない状態。新しい展開が期待できない状態」という意味で使うのは誤用

・正用か誤用かで意味が180度変わってくるため、前後の言葉をよく考えた方がいい

 

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